旧車、クランクケースガスケットが廃盤。自作しよう
ガスケットが廃盤!??
旧車など古いバイクや外車、不人気車を直そうとすると壁になるものの一つがガスケットです。
純正で注文しようにも既に廃盤、社外品も出ていないことがよくあります。
ガスケットは重要な部品ではありますが結局のところただの紙です。自分で切り出して作ってしまいましょう!
実際に作る
実験台になってもらうのはこちら、旧車ではありませんがレッツ4のクランクケースです。
クランクベアリング交換に伴いエンジンを降ろしたのですが、ジェネレータカバーのガスケットを買い忘れて急遽ガスケットを作成することに。
比較的新しいバイクですのでガスケットが殆どそのまま剥がれてくれました。
これを鉛筆で汎用のベースガスケットに転写していきます。破れた部分はテープで繋ぎなおしています。
K.Pガスケット シート材 ノンアスジョイントシート 0.5×300×300mm
※今回は運よくガスケットをそのまま摘出できましたが、旧車ではそんなことはまずあり得ません。
クランクケースからコピー用紙など薄い紙に石刷りを取り、それをガスケットシートに書き出す。またはクランクケースにインクを塗り、判子のようにして型を取るなどしなければいけません。
手元に予備のガスケットがあれば、それをスキャナでデータ化しておくか、型を取ったものをスキャナでデータ化しておけば次回の整備ではある程度楽に作業を進められるかと思います。
型さえ取れてしまえばガスケット作りはそこまで難しい作業ではありません。
手順としては
1.ボルト穴など小さい穴から切り抜く
2.内側の空洞を切り抜く
3.最後に外側を切り出す
4.ケースに実際に合わせてみて、細かい部分を修正する
といったところでしょうか。
汎用のガスケットも値段はピンキリですが、安いものほど切り出しにくく、切カスも出やすいといった印象です。
カッターは普通のカッターで問題ありませんが、なるべく新しい刃を使いましょう。
二回刃を入れて切れるくらいの加減で丁度良いと思います。
完成
そしてこちらが完成した画像。
何度も作っているうちに作業スピードと精度が徐々に上がってきている感じがします。
今回はノックピンの部分も一発で問題なく切り出せました。
クランクケースガスケットで余った中央部分の切れ端を使ってシリンダーベースガスケットも作ってしまいました。こちらも一発です!
さいごに
精度に不安がある場合は液体ガスケットと併用すればかなり雑な形状でもなんとかなったりならなかったりします。
今回の記事で興味を持たれた方、ぜひ一度作ってみてはいかがでしょうか。
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